スマートフォン向けのゲームアプリとして大変な人気のパズル&ドラゴンズ(以下パズドラ)がニンテンドー3DS(以下3DS)用ソフト「パズドラZ」として発売されるということで、かなり話題を集めています。
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パズドラみたいなゲームをコンシューマーで出して売れるんだろうかとか、コンシューマー用にストーリー的なものとか、主人公的なものとか入れてくるのかしらとか、スマートフォンで育ったブランドがコンシューマーに来てヒットするパターンてあっただろうか、とか、色んなことが次から次に頭に浮かぶニュースなんですが、その中でも真っ先に思ったのは、「パズドラが子供層を取りに来た」ですよね。
3DSとコロコロで子供層を取りに行く
この発表のポイントは、当然3DSでパズドラだすよっていうところですけど、もう1つは「詳細はコロコロコミックで」という部分じゃないかと思います。煽り文句は「宇宙最速情報をチェックしよう!」ですって。子ども取りに行く気マンマンですね。
2013年冬発売予定ということですけど、つまり年末商戦にぶち込みますよと、そういう話です。今年は春に「トモダチコレクション 新生活」、夏に「モンスターハンター4」、秋に「ポケットモンスターX・Y」が発売されて、その全てが冬の年末商戦で子どもをターゲットにして売り上げを伸ばす可能性があります。
そこにパズドラが参戦してどのくらい売れるのか、3DSの市場に大きな変化を起こせるのか、というのは大変に興味深いところです。
若返りができるコンテンツは強い
パズドラが子ども層を取りに来たというのは、おそらくはユーザー層の若返りを狙っているんじゃないかと思います。ゲーム業界においてユーザー層の若返りというのは非常に重要で、これができているコンテンツは大変に長く売れていきます。
最もそれを上手くやっているのがポケットモンスター(以下ポケモン)シリーズで、あのゲームが強いのは常に低年齢層を取り続けているという部分にあります。ポケモンってあんまりゲームを遊ばない人は子ども向けと思いがちですけど、実は大人から子どもまで幅広い層が買っているゲームです。じゃないと500万本なんて数字はでないんですよね。
にもかかわらずです、にもかかわらず、さっきも言った通り子ども向けだと思っている人がすごく多いんです。これが実に素晴らしい。ポケモン商品があると親は普通に子ども向けのものだと思って買い与えます。大人から子どもまで幅広くユーザーが居てメチャクチャ売れてるゲームなのに、一般的な認知は圧倒的に子ども向け、なのでどんどん若返りします。
ドラゴンクエストシリーズなんかは、一時期どんどん購入層が大人にシフトしていったので、本編と切り分けて子ども向けの展開をしていますよね。ドラゴンクエストモンスターズシリーズとか、スライムもりもりシリーズとか、アーケードのモンスターバトルロードシリーズとか。
若返りエンジンとしての3DS
そういう視点でパズドラZのニュースを考えると、今、3DSというのは、コンテンツの若返りエンジンとして非常に魅力的なプラットフォームになっているんだなあということを再認識しました。
パズドラみたいにスマートフォンのゲームアプリやらソーシャルゲームやらが、若返りを図って3DSにゲームを出すっていうことはもしかすると今後もあるのかもしれないし、ゲームと全く関係ないコンテンツも、3DSというプラットフォームを通じて低年齢層に訴求するという例がもっともっと出てくるかもしれません。
3DSは売り上げ的な意味でも非常に安定してきていますが、商品の存在感というか、社会的な立ち位置も確保しつつあるのかなあと思います
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